土はいいんやでぇ
飛騨の民家のご当主のおじいちゃんのおことば。
飛騨の長い冬は湿度高めですが、土壁の厚い土が効くのでしょうなぁ。
2階の壁は仕上げずに。
土壁は自由です。
山側の妻面も仕上げずに。
おさいふと相談して。
道路側の妻面は黄土で仕上げ。
見栄え良く。
正面はブルーグレイ的色で仕上げ。
落ち着いた感じで。
各面が違う仕上げでもまったく気にならない。
マジックですな。
飛騨の民家はこのような大きい家から小さめの家までだいたい同じような感じで見えます。
木割りが効いているのでしょうなぁ。
この家の2階の柱や切り除け腕木のピッチは五尺ほど(なんかビミョウに違う)
柱、梁も太いです。
これを三尺ピッチや四寸角の柱でしてしまうと、このようなゆったりとおおらかなどっしりとした
感じは出ないのでしょうなぁ。
土壁の裏側。
ちなみに
ここは玄関脇の腰壁ですが、けんどんで取り外せるようにつくってありました。
普通的感覚ですと、下地を付けて板を張って固定してしまうところですが、
建具的にしているところ。
むすんでほどいて。
家の建具を取り外し、土壁を落として、とほどいていくと、ピュアな骨組みが現れるのであります。
実際この建物はかつて高山市内から移築されました。
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