例えば朝方室温が0度近くまで下がっている、、、。
例えば少しぐらいの暖房器具では室温が上がらない、、、。
etc、、、。
理由の一つに壁の中を冷たい空気が通っている状態があります。
“ 壁体内通気 ”
リフォーム事例で目にすることが多いのですが、
今でもこの工法は普通に行われています。。。
建材屋さんで一番よく売れる断熱材は厚み5cmだそうです(大工サン曰く)。
通常柱は10cm程ですので残りの5cmは空洞となる事実。
もちろんきちんと対策して家づくりをしているところも。
普通、壁はボード張ることで壁ができます。
柱に両面からボードを張ってきれいに仕上げればすっかり間仕切り壁になります。
必然的に中空のつくりです。
もしその中空の上と下が空いていたら、その中では上昇気流(ドラフト)が発生します。
薪ストーブをお使いの方でしたらご存知の!つまり、床下から天井裏(小屋裏)までつながっていたとしたら

残念ながら、
壁の下は、
土台の上に床の下地となる根太がのっているので床板までのその部分はスカスカです。
壁の上は、
柱(間柱)は梁までいってまして、天井(軒天井)まではあいだがあいています。
室内の間仕切り壁には断熱材は入りません。
床下、天井にも断熱材は入っていない例がほとんどです。。。
つまり、床下から天井(小屋裏)までツーツーにつながっているわけです。
もし壁の中、天井裏、小屋裏、軒天井がしっかり密閉されていたら、
出口も無く上昇気流も発生しにくいでしょうが、
それはまず出来ない注文。
屋根廻りは特にすき間だらけ。
軒天井には換気口や換気のための穴あきボードを張っている場合もあります。
ということで、
床下の冷たーい空気がドラフトで壁の中を通って、上まで行ってしまうことになります。
部屋を暖房していれば暖められるのでよりドラフトが効く状態

室内の間仕切り壁のことを書きましたが、
外壁まわりの壁も同じことが言えてしまうのです。
壁の中が10cmあるとするとその中に入っている断熱材は
ほとんど厚み5cm程度のもの。
すき間が5cmもあり、
つまり風がツーツーなわけです。
夜、部屋の壁、ボード1枚向こう側には0度近い温度の空気が上に向かって動いている状態。
床下の断熱材も入っていない、天井の断熱材も入っていないと
部屋の6面すべてボード1枚隔てて0度ということになってしまいます。
これでは夜暖房しても朝方には部屋の温度が0度近くまで下がってしまうことでしょう。
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私が設計監理した
新築の住宅は100%壁の中を冷気が上がることはありません。
理由は
壁の下部は土台の上に直接無垢の厚板(30mm)を張っていることと、
土台の上から直接壁が出来ているので、
床下からの冷気が入らない。
壁の上部は梁・桁まで壁が届いていることと天井を設けないので天井裏も無いこと。
同じくリフォームでも既存の壁をはがして耐震補強した住宅については
壁の上部下部の両方もしくは片方をふさぐことで、出来る限りのことをしています。
ワタシも受験勉強などをしていた頃は
電気ストーブ強800wでは、
室温が上がらないのです。
雨戸(断熱雨戸でない)を閉め、サッシ(シングルガラス)、カーテンを締めても、、、。
ハンテンonドテラ、、、指の出た手袋、、、。
寝る前には着替えをふとんの横にお置いて、
朝にはすっかり部屋も冷え、泣ける程に、、、。
フトンの中でごそごそ着替えるて出てくるわけです。
何なんだこの状況は!これでいいのか? となったわけです。
posted by sekiguchi_lablog at 21:53|
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