先週、ご紹介した刻み中の木の鯉竿。
無事立ち上がりました(お子様の1歳の誕生日に!)。



伝統の鯉竿。
ご説明いたします。
木の竿の先には竹が差し込まれています。
さらに竹の先端には矢車が差し込まれています。
竹はすべり抵抗が少ないのでくるくるとよく回ります。
どんな方向から風が吹いてきても鯉のぼりが竿にからまることがありません。
先端の矢車も風見鶏よろしく風に抵抗することなく、
風向きに合わせてまわってくれるのです。
さらに、鯉のぼりの上げ下げがより軽くできるように
竹の中には滑車が仕込まれ(付属品ではないしっかりとした)、
竹を貫いている貫(ヌキ)にあいたロープを通す穴にはロープが通る抵抗をなくすため
これまた小さな竹が仕込まれているのです。

そして、肝心の足元には根曲がりのヒノキを使い
鯉の滝のぼりよろしく天に向けた立派な“象の鼻”の栓で止めています。
写真は鯉竿と象の鼻とのアップ。
磨きの丸太同士のヒカリ付け。ぴったりです。

このたびは初節句おめでとうございます。
昔はこのあたりでもけっこう木の竿の鯉のぼりがあがっていました。
(ウチのは普通のでしたけど、お隣は木の竿でおっきかったなぁ)
風が吹くと鯉が舞い、竿が ぎ、ぎ って鳴くんですよね。
木の竿ならでは。
※すべて地場産のヒノキ材。そして当然ですが手刻みの “木組み”です。